成果

  • 57パーセント

    サービス収益が増加

  • 72パーセント

    現場エンジニアへの直接的な顧客からの問い合わせが削減

  • 125パーセント

    オンサイト機器の稼働率が改善

顧客

  • 産業: 建設、鉱業

  • 製品: HCL Aftermarket Cloud

  • 地域: 世界中

概要

  • パート 1

    課題

    サービスリクエストの手動による検証作業により、現場エンジニアや作業指示の状況を効果的に追跡できず、標準化された業務手順やツール、レポートが欠如していました。その結果、顧客満足度の低下を招いていました。

  • パート 2

    解決策

    HCL Aftermarket Cloud のフィールドサービス管理機能と、リモート製品サポートのための集中型ヘルプデスク。

  • パート 3

    結果

    HCL Aftermarket Cloud の導入により、サービス収益が 57% 増加し、顧客の 98% が「非常に満足」と回答、現場エンジニアへの直接的な問い合わせは 72% 削減され、オンサイト機器の稼働率も 125% 改善されました。

課題

ビジネス上の課題

同社は、インドなどの新興市場でアフターセールス・フィールドサービス・サポートを提供するにあたり、さまざまな運用および顧客満足度の問題に直面していました。拠点ごとにサービス管理の手法にばらつきがあり、サービスリクエストの確認や、現場エンジニアおよび作業指示の進捗を追跡する業務は、ほぼすべてが手作業で行われていました。

また、顧客が現場エンジニアに直接電話をかけていたため、生産性が大幅に低下していました。エンジニアは月に 26,000 件以上の直接通話に対応していましたが、対応内容や解決した問題、顧客のフィードバックなどは一切記録されていませんでした。フィールドスタッフの位置情報や、サービスおよび作業指示の進捗状況も不完全で、顧客からの問い合わせに適切に対応することが困難でした。顧客満足度を測る唯一の手段は任意の評価フォームのみで、サービスを 5 段階評価で 4 以上と評価した顧客はわずか 28% にとどまっていました。

同時に、建設現場に設置されていたフライス盤の稼働時間が極端に低いという問題もありました。本来は 1 日あたり約 20 時間の稼働が理想とされていたにもかかわらず、実際の稼働時間は平均で 8.8 時間、稼働率にしてわずか 36.5% にとどまっていました。

HCL Aftermarket Cloud のフィールドサービス管理機能により、現場エンジニアのリソースを 100% 活用できる体制が整い、収益の最大化に向けた戦略的な取り組みにも注力できるようになりました。

ソリューション/解決策

変革ストーリー

アフターサービス業務の一貫性を高め、フィールドサービスに関わるすべての関係者にとって成果を向上させるため、同社は HCL Aftermarket Cloud のフィールドサービス管理機能を採用しました。このソリューションにより、フィールドサービスのワークフロー全体を追跡し、あらゆる段階で正確かつ完全な情報を記録できるようになりました。

フィールドサービス管理ソリューションは、クラウド提供型のレスポンシブ Web アプリケーションとして導入され、iOS および Android に対応したネイティブアプリも用意されています。これにより、自社拠点だけでなく販売代理店の拠点にもスムーズに展開できました。使いやすいモバイルアプリにより、顧客・現場技術者・サービスマネージャーが、機器やサービスの最新かつ正確な情報に即時アクセスできるようになりました。

フィールドエンジニアにはサービスコールの割り当てが通知され、顧客情報、修理対象の機器、必要なツールや部品に関する詳細な情報が提供されます。サービスマネージャーは、利用可能な技術者リソースを確認し、サービスコールのスケジューリングや、GPS によるフィールド要員の現在地の追跡を容易に行えるようになりました。

同社はさらに、HCL が提供する成果重視型の「ホワイトグローブ」エンド・ツー・エンド型マネージドサービスも導入しました。このサービスにはカスタマーサービスのヘルプデスクが含まれており、フリーダイヤル経由で利用可能です。ヘルプデスクはフィールドサービス業務を一元化し、顧客からの問い合わせ対応、チケットの起票、パフォーマンスの追跡を通じて、すべての営業・サービス拠点に対してリモートサポートを提供しています。

結果

HCL Aftermarket Cloud のフィールドサービス管理ソリューションを導入したことで、この道路建設機器メーカーはフィールドサービス業務の大幅な改善を実現しました。現場エンジニアに直接かかってくる電話は 72% 削減され、リソースの 100% 活用が可能になりました。この過程で、顧客からエンジニアに直接かかってくる電話に対応していた「無償作業」が可視化されるようになり、同社は収益を生み出す業務への注力を強化。結果として、サービス収益が 57% 増加し、「善意対応 (無償対応)」の割合は 90% 削減されました。

現在では、エンジニアが必要な部品やツールを揃えて現場に向かうため、初回対応での完了率が大幅に向上し、顧客の待ち時間も短縮されています。アプリの使いやすさや迅速かつ的確な問題解決など、顧客体験全体が改善されたことで、サービス満足度を 5 段階評価で「4 以上」と評価する顧客の割合は 98% にまで上昇しました。さらに、次回サービスの予定日や必要な部品を事前に予測できるシステム機能により、人員配置や部品在庫の早期準備が可能となりました。その結果、機器の平均稼働率は 125% 改善し、1 日あたりの稼働時間は 8.8時間 から 19.6時間 にまで伸びました。

会社について

この多国籍オフハイウェイ機器メーカー (建設・鉱業などの非公道向け機械分野) は、現場エンジニアの稼働率と顧客満足度の向上を通じて、アフターサービスの質を高めています。オフハイウェイ業界向け機械の開発と製造における技術力で知られ、世界中の建設・鉱業現場において、価値と顧客成功を提供しています。

 

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